オウム真理教事件に新たな動きが発生しました。
事件で死刑判決を受けた死刑囚の死刑執行が行われたのです。
2018年7月6日、13人の死刑囚のうち、7人の死刑執行が行われました。
オウム真理教事件が発生した時、私はまだ中学生か高校生くらいでした。
事件があまりにも衝撃的で、忘れようとしても忘れられません。
今でも事件が報道されたこと、鮮明に覚えていますよ。そして気になってます、今も。
オウム真理教が起こしたすべての事件の裁判が終わったのは、2018年1月末。
でも、事件発生からは20年以上経っているんですよね。
「やっと…」というのが私の本音です。
ネットでも様々な反応が出ていますね。
死刑が執行された死刑囚と、執行後の周囲の反応について見てみたいと思います。
麻原彰晃死刑囚ら7人の死刑執行
法務省は、2018年7月6日、オウム真理教元代表麻原彰晃死刑囚ら7人の死刑囚の死刑を執行したと発表しました。今回死刑が執行された死刑囚は、以下の通り。
死刑囚 カッコ内は年齢 |
主な罪状 | 死刑執行場所 |
---|---|---|
麻原彰晃(本名・松本智津夫、63) | 坂本堤弁護士一家殺害事件など、13件の殺人事件に関与したとして罪に問われていた。 | 東京拘置所 |
土谷正実(53) | サリンの合成や、VXガスを製造、それが松本・地下鉄サリン事件や襲撃事件などに使用された。 | 東京拘置所 |
遠藤誠一(58) | サリンの製造に関わったほか、炭疽菌などの細菌兵器の培養なども行った。 | 東京拘置所 |
中川智正(55) | 坂本堤弁護士一家殺害事件や地下鉄サリン事件など、ほとんどの殺人事件に関与したとされる。 | 広島拘置所 |
早川紀代秀(68) | 大手ゼネコン勤務の経験を活かし、土地買収に関わったほか、殺人事件の実行犯としても暗躍した。 | 福岡拘置所 |
井上嘉浩(48) | オウム真理教の諜報省の元トップで、地下鉄サリン事件では実行犯のリーダーだった。 東京地裁は無期懲役の判決を言い渡すが、その後井上が事件で重要な役をしていたり、殺人を面白がっている面があったことが判明、控訴審で死刑判決となる。 |
大阪拘置所 |
新実智光(54) | オウム真理教による殺人事件全てに関与、26人もの人を殺害した。 | 大阪拘置所 |

出典
写真左上から時計回りに:土谷正実、中川智正、井上嘉浩、麻原彰晃(松本智津夫)、遠藤誠一、早川紀代秀、新実智光
オウム真理教事件の裁判がすべて終了した後、東京拘置所にいた死刑囚の何人かは他の拘置所に移送されました。
その頃から、「執行日はそう遠くない」と、カウントダウンが始まっていましたが、とうとうその日が現実になりました。
なぜ7月6日だったのか。
上川陽子法相は、「個々の死刑執行の判断にかかわることで差し控える」と回答したということです。
そうなると、いろんな憶測が出てくると思いますが、いろいろな諸事情が重なったんだと思います。
オウムの死刑囚が今日死刑執行されたことについて。
— ななっしぃ (@like_a_kyon2) 2018年7月6日
災害が起こるなかなぜ今日突然などと言っているが、ニュースを報じる
メディアの都合で言っている。
災害と法律の手続きの日程を何で関連付けるのか。#ミヤネ屋
そうそう、これは単なるこじつけですよね。
まったく、なんでもかんでも政治に結びつけようという。
これだけ多くの人が関わっているのですから、単に誰かの希望で、ってことはありえないと思います。
ちなみに上川法相がサインしたのは、7月3日。
上川陽子法相、死刑執行命令書に署名したのは7月3日
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2018年7月6日
→上川氏「極めて凶悪かつ重大な罪を犯した者に対して裁判所が審理を尽くした上で言い渡す判断に尊重すべきと考える。慎重な検討を重ねた上で執行命令を発した」https://t.co/QI0sSUuSUa#麻原彰晃#オウム真理教 #死刑執行 pic.twitter.com/MICZyMGgTl
ネットの反応
こんなふうに、テレビでも死刑執行は話題になっています。地下鉄サリン事件で夫を失い、被害者の会代表を務めている高橋シズヱさんは、「その時がきたな」という思いを会見で述べました。
高橋さんのコメントです。
死刑執行の連絡を受けたときの気持ちや、法務省に要望したことがあるなど、遺族側から事件を見てきた高橋さんらしいコメントだと思います。
また、オウム真理教事件の被害者、坂本弁護士が勤務していた事務所もコメントを発表しました。
坂本弁護士勤務の事務所がコメントを発表
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2018年7月6日
→「坂本堤弁護士と妻都子さん長男龍彦ちゃんの無念をあらためて思うとともに、正当な弁護士業務に対する最も卑劣かつ悪質な妨害である坂本弁護士一家事件を決して忘れることなく今後も坂本弁護士の志を受け継いでゆく決意である」https://t.co/gdYrxlMfJi
それでは気になった意見をツイッターから取り上げてみます。
オウム真理教事件の詳細を上川法務大臣が読み上げていたが、その凄まじいほどの事件の数々と残虐性に愕然とした。
— おにぐるみ (@onigurumi28) 2018年7月6日
やっと死刑執行されたという感じだ。
これで全てが終わる訳ではない。
被害を受け、障害が残った方々の日々は続いていく。
オウム真理教事件でワイドショーが騒いでいた当時を知ってるだけに、本当にむごたらしいことをやってのけた集団でした。
今振り返ってみてもゾッとします。
死刑執行に関するツイートで一番ヤバいのは、某戦場ジャーナリストという男性が書いた安倍政権とIS(所謂イスラム国)を関連付けているやつだな。
— KAZUYA (@kazuyahkd) 2018年7月6日
根拠が明確ではないし、安倍政権っていうよりオウムのほうがISに近いんじゃないか?
死刑執行に対しての反対意見ですか。
死刑制度存続に異議を唱える意見はわかりますが、なぜ安倍政権とISが同じになるのでしょうか。
こちらの意見のように、目的のためなら殺人もいとわない、というオウム真理教のほうがよっぽどそうだと思います。
なぜ、あれだけのことをした凶悪集団よりも政府を悪く言うのか。
そこがよくわかりません。
オウム真理教元代表松本死刑囚の死刑執行。こうした事件が二度と起きない社会、二度と起こさない社会を作っていかなくてはならない。一連の事件ではTBSが坂本弁護士のインタビューを放映前にオウム幹部に見せ、坂本弁護士と家族が後に殺害され、松本サリン事件では冤罪報道がありメディアは猛省が必要
— 和田 政宗 (@wadamasamune) 2018年7月6日
そうなんですよね。
死刑制度を廃止したかったら、そのような事件が起きないようにどうすればいいか、を考える必要があると思います。
それなくして単に「時代の流れだから」と、死刑制度を廃止しても意味ないと思います。
そして、和田議員のツイートにもありますが、坂本堤弁護士一家殺害事件では、報道のあり方も問題になりました。
#TBS はよくしれっと報道特集やれるな……。『TBSビデオ問題』でググるとわかるけどTBSが #オウム真理教 に坂本弁護士がオウムを批判するビデオを見せた。当時、坂本弁護士はオウムに立ち向かう数少ない弁護士で、TBSから情報を得てオウムは坂本弁護士一家を殺した。TBSがこんなことしなければ(続
— みなと (@minatoone) 2018年7月6日
この映像は見てほしいです。
— DAPPI (@take_off_dress) 2018年7月6日
坂本弁護士がオウムを批判するインタビューをTBSが放映前にオウム幹部に見せた為に坂本弁護士一家殺害事件は起きてしまいました。
TBSも改めて自分達が原因でこの事件が起きたことを謝罪すべき https://t.co/zRIp2hcGCf
どうやら、TBSは、オウム道場取材の様子を放映することに対する許可を得る見返りに、坂本弁護士一家殺害実行犯を含む幹部メンバーへ、インタビュービデオを見せたようですね。
— ?和牛 (@japanese_ox) 2018年7月6日
(wikiより)
言わば、坂本弁護士をエサとして使った格好です。
放送免許を剥奪すべきですね。
今、TBSのこの失態を報道するメディは殆どありませんが、死刑制度について論じるよりも、こういう報道の問題も見直す必要があるのではないでしょうか。
ここぞとばかりに政権批判する意見。
麻原彰晃らオウム死刑囚7人を死刑 「安倍疑惑潰し?タイミングに疑問」有田芳生氏。
— 以下略ちゃん? (@ikaryakuchan) 2018年7月6日
死刑執行のタイミングは今しかないわけです。
逆に言うと、有田芳生氏は、恩赦を狙っていたわけですね。
オウム真理教事件が発生した時、有田さんは江川さんとともに連日ワイドショーに出演して、オウム真理教を批判していました。
だから当時は、有田さんが頼もしく見えましたし、てっきりこちら側の人かと思っていましたが…
反日TVであるTBSはオウム事件の共犯である。反省もなく未だに反日番組を垂れ流してる。更に左翼の江川紹子 有田ヨシフはオウム叩きをするふりしてオウムを破防法から救った疑いが濃い。当時、無名だった江川、有田が何故急にTVに出始めたのか?疑惑は深まったhttps://t.co/5pDX9Tw2JW @sharenewsjapan pic.twitter.com/yEGTmtAvCs
— Takuro yamazaki (@kota2neko3kan) 2018年7月6日
拉致問題といい、味方のふりして実は、だったんでしょうね。
死刑執行がジェノサイド?それだけの事をしてきたのは誰だ!?
— 桜井舞人@ミョウジョウ学園自動車部 (@MAITO3000) 2018年7月6日
有田議員は、「ミヤネ屋」で、7人の死刑執行を「ジェノサイド」とコメントしたそうですが、問題すり替えも甚だしい。
【7人執行は異常】立憲民主党・有田芳生「麻原死刑囚だけではなく7人が執行されたことは異例というより異常。法務省幹部に言わせると13人同時期に執行はありうる?と質問した時に『それはありませんよ。そんな事したらジェノサイドです』と言った」
— Mi2 (@YES777777777) 2018年7月6日
妄言ばっかり言ってる奴に意見聞くか?#ミヤネ屋 pic.twitter.com/QiMC22gM5L
ジェノサイドは、そもそも「民族浄化」という意味。
今回の死刑執行とは全く関連ないです。
平成に起きた、日本史上最悪の凶悪事件、オウム真理教事件。
被害者は、負傷した人を含めれば何千人にもおよびます。
多くの人の命を脅かしたわけですから、死刑は仕方ない。
そうでなければ、理不尽に命を奪われた人たちが浮かばれません。
坂本弁護士のお母さんのさちよさんは、死刑執行に対し「やっとか、という気持ち」という、率直な気持ちを語っています。
そして、「死刑は妥当だと思うが、人の命を奪うことは嫌なことでもある」ということも。
被害者遺族ではないので、お母さんほど思わないかもしれませんが、私も、こうした複雑な2つの気持ちを抱えています。
一番いいのは、死刑制度を使用するような事件が起きないこと。
なぜこのような事件が起きてしまったのか、それを防ぐにはどうすればいいのか、という課題に取り組むのが一番ですよね。
ただ、主犯格の麻原死刑囚は、何一つ明らかにすることはなかったので、永久に明らかになることはありませんが。
「7人一度に死刑執行」というのは、とてもおぞましい響きがあります。
でも、そうならざるを得ないようなもっとおぞましいことをしたのがオウム真理教だったということは絶対に忘れたくないですね。
彼らがまともな集団だったら、こんな結果が起きなかったのですから。
いつかは決着をつけなければいけない事件、それが平成で幕を閉じたなら、それはそれで一つの区切りになったと思います。
今回は、ということでした!
参考サイト:
https://www.sankei.com/affairs/news/180706/afr1807060056-n1.html
https://www.huffingtonpost.jp/abematimes/death-penalty-to-do_a_23475959/
https://www.asahi.com/articles/ASL4S04M5L4RUTIL04W.html
https://www.asahi.com/articles/ASL764W7YL76UTIL033.html
https://www.huffingtonpost.jp/2018/07/05/aum-seven_a_23475861/
https://www.asahi.com/articles/ASL764RXRL76UTIL02P.html